第2号被保険者の社会復帰へむけた支援
取り組み内容と結果
2014年12月に心臓ステント手術の説明を受けている時に脳出血を発症し入院加療となりました。その際、介護保険の申請をしたところ要介護2の認定を受け居宅介護支援を開始しました。ご本人の努力とサービスの利用等により状態が改善し定更新時には要支援となりました。介護認定時は身体麻痺による不自由を強く感じていましたが、要支援認定後は、人生や今後のライフスタイルに視野が広がるようになり、就労経験を活かし「税理士」の資格を取得し自信が持てるようになり活動範囲も広がりました。
地域や社会支援の活用への取り組み
大田区障がい者サポートセンター「さぽーとぴあ」の相談支援や、本人と同様の働きざかりで身体に障害のある方のピアカウンセリング情報を提供しました。また、パソコン、スマートフォンが利用できるため、安全なサイト(障がい者第2号被保険者間交流)を一緒に検索しました。
通所介護:ジップ・山王リハビリでの実施内容
職場復帰の意欲に着眼して声掛け
個別機能訓練加算(Ⅰ)のプログラムと集団体操によって機能向上を図りました。職場復帰に向けて意欲の向上に着眼して声掛けを継続ました。
職場復帰に向けてYシャツのボタンのかけ外しを練習しました。本人が持参した会社の書類で発声練習をしました。
評価委員コメント
最近は、リハビリテーションの期間が短くなっているので、しっかりと地域でリハビリテーションのプロセスを辿っていくことが必要です。リハビリテーションのためには、多職種による専門的なアセスメントが必要です。チームでの会議を他の例よりもきっちりと行って、本人が気づいていないニーズなども掘り起こすことも必要かもしれません。就労経験を活かし「税理士」資格を取得できたことが、このチームの素晴らしい働きです。
第2号被保険者の方を自立につなげたケース。ストレングスを生かした支援、チームとしての共有が丁寧です。
受傷後、介護度の改善や資格取得等、本人の努力の継続が読み取れました。それを支え、応援するチームケアの実践であると感じました。ADL及び生活機能の改善も確認できることから、サービス事業所の支援が適切であったと読み取れました。61歳という若い方であるため、パソコンやスマートフォンの活用による情報収集やSNS等によるコミュニケーション等に着目しアプローチしています。