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看取り

[2016.10.17]

在宅で1年間お付き合いしてきた間質性肺炎で在宅酸素療法、訪問診療・訪問看護・リハビリを行ってきた患者さんを1週間前にご自宅で看取った:
看取り在宅酸素療法中20161011
肺炎で入院し、6ヶ月は持たないでしょうと言われつつ自宅に退院されたところから関わり始め、途中で何度も肺炎を繰り返し褥瘡も生じたりしながらもその都度持ち直してきていた。嚥下障害があり、十分な経口摂取が困難なため、点滴も持続せざるを得なかった。
最期の数日はさすがに元気なく、痰が急に増え、高熱を出し、抗菌剤の効果ももはや得られず、家族に見守られながら亡くなられた。
呼吸器疾患のため胸を苦しがることも多く、患者さんもご家族も辛かったろうと思うが、最期は穏やかに息を引きとられた。
後を訪問看護師に任せ、クリニックに戻って死亡診断書を作成し、再度ご自宅を訪問したところ、
死後の処置を終えて愛用のワイシャツにスーツを着せていただいた姿を見て、「なかなかの男前!」と思わず唸ってしまった。
闘病中には経鼻カニューラと酸素マスクを欠かせなかったこともあり気がつかなかったが、綺麗に髭を剃って薄化粧した顔は、亡くなった後に急に若返ったかのように見えた。
女性ばかりしかいなかったこともあり、ネクタイを締めて差し上げる役が私に回ってきた。
死亡診断書作成という医師としての最後の仕事に加えて、もう一つだけお役に立てたなら幸いである。
毎日対応していただいた訪問看護ステーションの看護師・療法士の皆さんには、本当にありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。

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